ジャスミンに現代的な女性像を反映!実写版「アラジン」の感想

 

こんにちは。

 

2019年6月7日(金)に公開された、実写版「アラジン」の感想と見どころについて紹介します。

 

結論から言うと、とてもおもしろかった!ストーリーもよいし、ミュージカルシーンも華やかで楽しいです。おすすめです。

 

 

特に印象に残っているのは、ヒロインであるジャスミンの描かれ方

 

アニメ版は1992年に公開されたのですが、そのときと2019年現在では、女性の社会的立場は大きく変わっています。

 

現代では、バリバリと働く女性が多くなり、男性に頼り切るのではなく、自分の道を自分で切り開く女性がかっこいいという雰囲気があると、個人的には感じます。

 

実写版のジャスミンには、そのような現代の女性像がうまく反映されていて、さすがディズニー!社会の流れをとりこんでいるなと思いながら鑑賞しました。

 

 

この記事では、主に以下の3点から実写版「アラジン」を紹介します。

 

 

※ネタバレはほぼありませんが、キャラクターの描かれ方について詳しく紹介する部分があるので、ご注意ください。

 

 

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自分が王になりたいというジャスミン

わたしが現代的だなと感じたのが、自分が王となって国民を幸せにすることをジャスミンが目指しているところ。

 

今までのプリンセスの描かれ方は、素敵な王子様と結ばれて、幸せになることを望むものが多かったと思います。

 

しかし、この作品では、ジャスミンは「国民を幸せにしたい」という強い意志をもって行動する女性として描かれています。

 

 

ジャスミンは、お妃が殺されたことから、国王にお城から出ることを禁止されています。それでも、王になるために勉強したり、こっそり町に出て国民の現状を知ったりなど行動する彼女。

 

このように、ジャスミンは賢くて行動力のある女性として描かれています

 

ジャスミンをこのような女性像として描くことは、昔ならなかったのではと思います。(いずれアニメ版の「アラジン」も見て、比較してみたいです。)

 

 

…こんな風に強い女性としてのジャスミンを紹介しましたが、アラジンとのラブストーリーもちゃんと描かれています。

 

お城で待ち合わせしたアラジンを待つシーンだったり、侍女と二人でアラジンのことを話すシーンだったりは恋する乙女という感じでかわいかったです。

 

 

ジャスミンを取り巻く3人の男たちの女性観

上で紹介したように、ジャスミンは現代的な女性として描かれています。では、男性たちはどのように描かれているのでしょうか。

 

アラジン、ジャスミンの父である国王、国務大臣であるジャファーの3人を取り上げます。

 

この3人のジャスミンに対する態度は全く違います。これは、ジャスミンとの関係性の違いもありますが、女性に対しての考え方の違いから生まれたものでもあると思います。

 

ジャファーの場合

まずは、国務大臣のジャファーについて紹介します。

 

彼は、とても野心家で、自分が国王となって国を乗っ取ろうと企てています。そんな彼にとって、国王になりたいジャスミンはもちろん邪魔ものです。

 

ジャファーは、「女は美しくあればいい、賢さなんていらない」ということを、物語の中で何度かジャスミンに言います。ジャスミンが賢くなって、自分の立場が脅かされるのを恐れているのだろうと思います。

 

しかし、このセリフには、それだけではなくて、現代になお存在している女性に対する男性の偏見も表現していると感じました。

 

ジャスミンの父の場合

次は、ジャスミンの父である国王です。

 

彼は、女は国王になれないのだと言ってジャスミンをなだめます。娘に大変な思いをしてほしくないという親心もあるのでしょう。

 

また、女に国王は無理だという心もあったのだと思います。そう感じる理由として、物語の終盤で、「こんなに勇敢に成長していたとは思わなかった」と言う場面があるからです。

 

ジャファーのような女性への偏見はないですが、やはり女性にはできないことがあるという考え方を感じました。しかし、こう思うことが悪いことだとは、私は特に思いません。

 

アラジンの場合

最後にアラジンです。

 

国王になりたいというジャスミンに対して、彼は国王になればいいと言います。また、そのことについて、わざわざ自分に意見を求めることが必要かとジャスミンに尋ねます。

 

私はこのシーンを見て、女性も自分のやりたいことを自分の意志で決めればいいんだというメッセージを感じました。大げさかもしれませんが。

 

 

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賢さと美しさを求められる現代の女性

最後は、少しひねくれた見方をしてみます。

 

ジャスミンは賢さと行動力によって、国王になります。しかし、これは彼女が同時に美しくもあったから達成できたのではないかと感じました。

 

 

ジャスミンは相当な美貌の持ち主というとして描かれています。例えば、序盤でどこかの王子が求婚に来た際には、「こんなに美しいなんて聞いてないよ」と言う場面がありました。

 

そう、ジャスミンは賢くて行動力があるだけでなく、とても美しい。

 

アラジンが彼女に惚れた理由の一つも、その美しさでした。

 

そのような事情を考えると、女性が大きな目標を達成するときには、賢さや行動力ももちろん必要だけど、周りに気にかけてもらう取っ掛かりとしての美しさは重要だなと感じました。

 

賢さと美しさの両立は、現代の女性にも課されていることかもしれないと思いました。