感想:あなたは『テリー・ギリアムのドン・キホーテ』を楽しめるか

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出典:https://eiga.com/movie/90534/gallery/


 

こんにちは~~

 

 

先日、『テリー・ギリアムのドン・キホーテ』を見てきました。予告編では賛否両論巻き起こっているとのことでしたが、正直言うと私の好みではなかったです。

 

前半はこれを踏まえて、どういうところが楽しめなかったのか、逆にどんな人なら楽しめるのか、という話。後半は、ネタバレありの作品の感想です。

 

 

 

 

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独特な世界観

 

テリー・ギリアム監督の作品を見たのはこれが初めてですが、かなり癖の強い世界観。話の進め方や、映像の雰囲気だったり。

 

 

ストーリーは面白いのですが、個人的にはちょっとテンポが遅いと感じました。サクサク進む作品が好みなのもありますが。冒険や戦いのシーンでは、見ていてぼうっとしてしまうことも。

 

「あれ、そっちの展開?」と思うことも多々ありました(詳しく書くとネタバレなので省略)。また、動物の死骸や、奇妙なキャラクターが出てきたりするので、苦手な人は注意

 

 

これらを受け入れられるか、そうでないかが、作品の評価の分かれ目かなと思います。私はちょっと苦手でした...

 

 

これから見る方は、監督の作風を知ってからでもいいかも。予告編などを見て面白いと感じるなら、きっと本編も楽しめるはず。

 

 

例えば、代表作の『未来世紀ブラジル』の予告編を見てみるとか

 

www.youtube.com

 

 

もちろん、今作の予告編でもいいし。

 

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私の場合は、予習として『未来世紀ブラジル』の予告編を見たときから、「あ、この監督の世界観とは合わないかも」と感じていました。


でも、今作の予告編で見た奇妙なキャラクターとか、絢爛豪華なお城の様子に惹かれたので見に行きました。そうしたら案の定、予告編での直感が当たった感じ。

 

 

 

共感性羞恥にはつらいシーンも

 

共感性羞恥という言葉を最近知ったのですが、映画などで誰かが恥をかくシーンを見て、共感してしまうことを言うらしいです。

 

私は昔から、この共感性羞恥を感じることが多いのですが、今作でもそうでした。ドン・キホーテが、みんなの笑いものになるシーンを見て、胸がきゅうっと締め付けられる感じ

 

ちなみに、この現象は約1割の人が経験ありだそうです。そういう人はドッキリ番組を見てられなかったり...私もそのタイプ。

 

 

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ネタバレ:あのシーンのあの言葉

 

死ぬ間際のドン・キホーテが、自分のことを「忘れ去られた老人だ」と言うシーン。予想外でした。

 

自分がドン・キホーテだと信じていると思っていたけど、本当は英雄ではなく村の靴職人であることを実はわかっていた。そして、そんな自分のことを「忘れ去られた老人だ」と言っている...

 

この言葉と今までの行動がつながったとき、すごく切なかったです。あきれられても、笑われても、「何者か」になりたかったんだな感じました。