『テッド・バンディ』感想:正直何を伝えたいかわからなかった。ただ、ザック・エフロンのフェロモンは爆発してる。
~最初に伝えておきたいこと~
『テッド・バンディ』は、事前知識を入れないほうが楽しめると思いました。まだ作品を見ていない方はブラウザバック推奨です。
この作品に興味を持った理由は二つ。
- さわやかなイメージのあるザック・エフロンがシリアルキラーを演じている
- 恋人の視点から見たテッド・バンディの姿を描いている
実在する連続殺人犯テッド・バンディが起こした事件が題材になっている作品です。予習として公式サイトやWikipediaで事件に関する情報を入れていきました。
そのため、鑑賞前にはテッド・バンディが起こした事件の概要や、有罪判決されたことなどを知っている状態。自ずと、事件そのものを追うというより、この事件をどう描くのか、作品を通して何を伝えたいのか、という点に注目していました。
ただ事件を追うだけでは面白くない。それが期待値の一番下の状態。この作品のオリジナリティである「テッドの恋人の視点」で描くことで、どのような意味を持つ作品になるのか。これを楽しみにしていましたのですが、実際見てみてその期待値を上回りませんでした。でも、いくつかおもしろい部分もあったので、それについては後述します。
以下、登場人物に対しての感想。
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リズ
テッドは魅力的でセックスも刺激的だけど、なんとなくヤバい男だとは思ってたんだろうな~。だから通報したわけで。
彼女が通報した事実を知るまでは、彼の魅力に取りつかれて執着しているのだと思っていたけど、罪悪感と彼への愛がごちゃまぜになっていたことを知って納得しました。そして、幼いわが子をテッドと2人きりにしてしまったことへの申し訳なさもあったみたいだし。
個人的に、テッドとリズの最後の面会の場面で、いくつか腑に落ちない点があって。(私が見逃しているだけだと思うけど。)
最後の面会で言ってた最初の嘘とは何だろう?
そして極秘資料の頭のない死体は何を意味していたの?
これを知ることでリズはなぜテッドが犯人だと確信できるの?
あとは、あの場面でのリズは、この作品では描かれなかったテッドの何かを知ってるっぽいなと思いました。それをあえて描いてない?
この最後のシーンは緊迫感があったし、頭の中でいろんな考えがめぐる感じで、おもしろかったです。
テッド
終始感じていたのは、彼のリザへの異常な執着はどこからきているんだろう?ということ。彼が言った「捨てないで」という言葉が関係してそう。
でも、この作品ではテッドの内面の描写はない(おそらくあえて描いてない)のでわからずじまい。Wikipediaを読んだ感じだと、昔の失恋が関係してるっぽい。
このような彼の異常な執着心と、法廷で見せる自己顕示欲の強さ。その2つのバランスが危うい感じに、色気を感じました。恵まれた顔と鍛え上げられた体のザック・エフロン演じたからこそな気もしますが。個人的には、このキャラクターのエロさは間違いなくみどころです。面会中にセックスしちゃうし。
そして、身近にこんな感じの人いるよなって思いながら見てました。最初はすごい魅力的に見えるんだけど、だんだんボロが出てくる感じが。でも、好きになっちゃったら、本当の姿から目を背けたくなるものなのかな。 わかるような、わからないような。
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作品全体の感想
凡作ということもできるし、気づいてないだけで実はすごい作品なのか?わたしの読み取りが甘いだけ?とも思いました。そして、そういうところがまさにテッドのようだとも。有罪なのに実は無罪かもと思わせてしまうような感じが。
解説とか感想とか読んでみたのですが、自分の身近な人が凶悪な殺人鬼である場合もあるということを、恋人との交流を描くことで表現したかった?私はその部分がよくわからなかったです。誰にでも二面性はあるだろうと思ってしまって。
おもしろかったのは、最後の面会のシーンと、ザック・エフロン演じるテッドのキャラクター(異常な執着と自己顕示欲。エロさ)。
1つやっちゃったなと思ったのが、冒頭でも書きましたが、最初に事件について調べてしまったこと。それによって、有罪なのを知っていたので、実は冤罪かもしれないみたいな見方ができませんでした。これがなければ、もう少し楽しめたのかもしれない。